ともすれば壊れそうな自分を蘇生させるため、東京の大都会から軽井沢への移住を決意した山口路子さん。
作家という精度の高い感性が求められる職業柄、妻として、はたまた一女の母として、ときには女という性と正対しながら、3年前、すべての営みの拠点を軽井沢に移しました。

学生時代、写真の技術を学んだご主人は、ファインダーを通して彼女の一番美しい姿を写実することができる、唯一の男性です。
現在は、一粒だね夢子ちゃんのよきパパとして、軽井沢から東京を、毎日(外泊もせず)新幹線通勤するといいます。
**彫金作家に特注したというエントランスのポスト
蔦のようなフック様には傘が立てかけられるよう工夫されている

「別荘を所有する」ではなく、「定住する」彼女宅の向こう三軒は、実は別荘使用。混在するのが特長です。
**日々の暮らしに、機能性と「らしさ」を強調したキッチン
彼女はここで、家族のために、毎日料理をする

彼女曰く(いえ、彼女の知人が称したそうですが)、「情念の女」だとか。日々うつろう女性の顔を映し出す洗面台の鏡も、そんなイメージぴったりのセレクション。
**素敵なシンクまわり
アールデコ風な金具が随所に、すべて彼女の見立てだそう

(彼女曰く、私は内田春菊に似ている?のだそう。文学に疎い私は、その理由をこれから探ります。。。)
**「こんな書斎があったらいい」が、私の率直な印象!
あわただしい日帰り取材。
「愛のある家宅とはこういうものだ」という思いで、彼女の家をあとにしました。
■【軽井沢ハウス】の詳細は、住まいづくりの専門誌【住まいnet信州】(2005春・夏号)に特集が組まれています。