昨日は、実父72歳の誕生日。
そこで、父が独り住む練馬の実家に、息子らと駆けつけ、家族水入らず、ささやかなお祝いをしました。
本人曰く、「73歳だ!」というのですが、何度数えても72歳なので、不思議に思って訊ねてみたら、“数え年”で自称。。
**残暑も厳しく、サーティーワンのハート型アイスケーキを持参。ローソクは「数え」で3本に♪
実母が他界して、今秋で、早や三回忌を迎えます。
伴侶を失ってからの父は、娘の目にも老いを感じることが多くなりました。
過日、母の母校・盛岡短大時代の同窓会が、二戸市内(岩手県)で催され、遺影と共に、一人前のお膳をご用意いただいた、という話を、父の口から聞かされました。
会場となった旅館に嫁がれた、同窓の女将さんのはからいと言います。
同じ寮生だったとのこと。「さぞ、母も喜んだことだろう」と話題にしての、父の誕生会でした。
肉親との永遠の別れは、はからずとも人生に大きな影響を与えます。誰もが通る道ですが、このように、いい歳になった私にとて、辛く寂しいものでした。
(私が)作家デビューした翌年、メディアでの露出が増えはじめたときの急逝だっただけに、悔しい思いが交錯。「孝行したいときに親は居ず」を、痛感しました。
母が遺した(普段使いの)バッグには、私が学生時代に読んでいた文庫本、平岩弓枝の「旅路」が入っていました。「これからふたりで旅行でもして、ゆっくり過ごそう」という矢先、一足先に旅立った母を、見送る父の、その寂しそうな姿を、今でも忘れることができません。
父が元気なうちに、できるだけ父娘旅の機会を持ちたいと考えています。再来週、仙台の奥座敷・秋保温泉へ、お供をする予定です。
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