**画像右は、誕生寺境内にある鯛のお墓。誤って釣ってしまった、網にかかってしまった等、息絶えた鯛を火葬して供要するのだそう!
800年の歴史ある誕生寺は、1758年、大火にあって全山を喪失しましたが、入口に佇む五間三戸の重層門「仁王門」は焼失を免れました。仁王門の裏手、ちょうどお堂に向かう側に彫られた般若の面が、延焼を防いだという逸話があります。
日蓮さまのお誕生には、3つの不思議があるといいます。ひとつは、先の「妙の浦」の(1)鯛跳ね。(2)蓮の花が一斉に咲いたと言われる「蓮華ヶ淵(れんげがふち)」。そしてもうひとつが、(3)清水が湧いたとされる「誕生水」のいわれです。産湯に用いられた誕生水の井戸が、山門前に今も枯れずに残っています。
桓武平氏の流れをくむ千葉一族は、その昔、この房総半島を治めていました。源頼朝が房総に逃れてきたおり、下総の国・千葉庄の千葉介常胤が手厚くしたという史実から、千葉県という地名が今に残るようになったのです。千葉一族には、名前に「胤」をつかうひとが多く、私の祖父(故人)にも胤の字が用いられています。
のちに千葉一族は、九州と奥州に土地を割譲されます。ですから、私のルーツでもある岩手や宮城北部には、千葉姓を名乗るひとが今でも多いのです。奥州千葉氏からは、あの千葉周作も輩出されていますから、司馬遼太郎さんのご本「北斗の人」で知った方もいるかもしれません。
誕生寺に保存されるこの墓石は、細工の様子から九州千葉氏からのものではないかという学説があるのだそうで、朽ちないように屋根がこしらえてありました。
**千葉一族のサイトは、http://members.jcom.home.ne.jp/bamen/
**大本山小湊【誕生寺】のホームページは、http://www.tanjoh-ji.jp/
■レストラン【誕生寺・三日月亭】
【三日月亭】は、誕生寺の参道(境内)、土産物店の2階にある和風レストランです。天ぷらそば(1050円)は、お安いのに海老天が2本も!コシのあるお蕎麦に、散策の疲れもとれ、満腹。