私が初めて自分で旅程を立て、親と離れて国内旅をしたのは、高校時代のこと。大阪から姫路を周るコースでした。大阪の友人、そして姫路の叔母を訪ねたのですが、関西に行くのは幼少以来のことでしたから、それはわくわくしたものです。当時、女性雑誌non-noでは、旅の特集が人気を集めました。そのグラビア通り、藤のバスケットを購入して旅に出たのです。そのとき同行してくれた同級生は、大学卒業後JTBに入社し、現在も役職について勤務し続けています。テニスの部活も、ソフトクリーム屋でのアルバイトも、そして家庭教師を受けるにも、いつも一緒で仲良くしていた親友。バイトで貯めたお金を軍資金に、東京を発ちました。神戸三宮を旅するのが夢だったんですね。ちょうど萩津和野がブレイクしたときで、旧国鉄の「いい日旅立ち」キャンペーンに、すっかりのせられた格好です。
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