昨日7日は、池袋の立教大学を会場に【日本観光ホスピタリティ教育学会】JSTHEの第8回全国大会が開催されました。大会ならびに総会、そして教育実践報告や学生ワークショップも聴講し、立大食堂を会場に懇親会にも出席。観光・ホスピタリティの分野で教鞭をふるう先生方と意見交換をさせていただきました。
基調講演では、TIJ会長でJTB取締役相談役の舩山龍二氏がご登壇され、「観光業界が教育界に期待する人材の育成」をテーマにご講演。「あるべきツーリズム、あるべき人材を(今後)どうすべきか――」。「学と業とでは、教えるポイントが違う」としながらも、「理論のない実践は無意味であり、しかし実践のない理論は虚しい」と、現場不在、実業経験不在の教えに警鐘を鳴らす場面もありました。過去をふまえた「生き抜くための最先端の取り組み」を教えることを示唆される点で、観光分野の人材教育は、まさにこれからという感がいたします。
経営者としての豊富なご経験のみならず、業界史の生き証人ともいえる舩山氏。職業的地位についてのコメントのなかで、「ある意味、(航空会社の)客室乗務員以上にバスガイドのほうが(観光知識の習得面などで)優秀であるといえる」とする舩山氏の言葉には、思わず私も大きく頷きました。JRが10年かけて育んだ車内アテンダントという好例もあります。多くの子どもたちが憧れる職業が、観光の世界にはいくつもあります。「旅育」を義務教育の総合学習のなかで採り入れる動きに、大きく拍手を送りたく思うのです。