震災から2週間が経過しようとするなか、瓦礫の撤去はかなりの速度で進んでいたのがわかります。驚きましたのは自衛隊の人たちの礼儀正しさです。予備のためのガソリンを専用タンクに積んではいたものの、その後の補給の可能性すらわかりません。省エネ運転を余儀なくしておりますと、信号停車のときに隊員がトラックから降りて駆け寄り、「追い越してもよいですか?」と礼をします。警察官も同様です。西日本から多くの警察官が応援に訪れておりましたが、すれ違うときには誰もが目礼をして、この辛さを共有しているのです。疲れも極限と聞きますが、誰一人、その素振りをみせません。
数枚ずつ、報告をさせてください。いかに凄惨だったかと。そして、私たち日本人が本当に礼儀正しい国民であるのだと。被災地が、静かに物を言っています。

本堂が避難所となる石應禅寺に給水タンクを運ぶ若い自衛隊員たち。遠野や宮守付近に野営する姿もみられた
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ラベル:岩手県