さて、スーパーひたちが発着する上野駅の特急専用・地平ホームは、その昔、母に手を引かれ釜石まで帰省するとき利用したホームがそのままで、とても懐かしい場所。以前、JRのエッセイに書いたことがありますが、一度だけ夜行列車に乗り遅れたことがあります。幼い私は当時、無情にもドアが閉まってホームを去る特急列車を、泣いて追いかけました。それが熱を出すと、そのときの乗り遅れたシーンの夢を決まってみるのですから不思議でした。鮮明な夢で、大人になるまで見ていました。それだけショックだったのですね。地平ホームは欧州のターミナル駅に多く見受けますが、上野には、このまま残してほしいなと思います。
石川啄木の「ふるさとの 訛なつかし 停車場の……」の句碑とともに、上野駅の地平ホーム、お届けします。
ラベル:千葉千枝子