門田隆将先輩が推薦の辞で「(松本先生は)日台政治史の生き字引である」と語られています。1972年の日中国交正常化の瞬間に、台湾に居合わせたことが、本著の出発点です。
先生に初めてお目にかかったとき、確か2004年のこと。その話を直接うかがいました。自身が台湾の本を出版した折、出版元へ私のことを尋ねてくださったのがきっかけです。
以降、日本と台湾の架け橋として、政治面のみならず桜の植樹やマラソン大会の創設など物心共に尽くされてらっしゃるのを間近で拝見して参りました。これら全てのご活動が、この一冊に網羅されています。
東日本大震災発生のとき、先生が主催する桜植樹の台湾訪問団に、私も母校を通じてお誘いを賜りましたが、残念ながら仕事の都合でご一緒できませんでした。日本が震災に見舞われたことを台湾で知ったことなども、本著では綴られています。松本先生ご帰国後に電話で連絡を取り合ったことが思い出されました。確かそのとき、私は東北・被災地にいました。
台湾からは外交褒章を、2016年には日本の外務大臣表彰を受けられました。今も国交がない台湾ですが、一番「近さ」を感じます。
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