2008年08月12日

東京都美術館【フェルメール展】

IMG_3305ueno.JPGオランダの巨匠【ヨハネス・フェルメール】Vermeer(1632−1675) の作品は、世界にわずか30数点しか残されていないといいます。光の織りなす情景、その技法の美しさは、さすがレンブラントに師事しただけあり、「光の天才画家」と呼ばれるゆえんでもあります。

上野にあります東京都美術館で開催中の【フェルメール展】を鑑賞しました。

JR上野駅公園口から公園なかほどに位置する【東京都美術館】へは、2年前の「プラド美術館展」以来。初ブログでご紹介しました(そのときの記事は、こちら)。
IMG_3309ueno.JPGさて、フェルメール展。日本初公開の5点を含む、計7点が展示されていまして、圧巻でした。展示作品のなかには、遠近技法で奥行きにこだわった「小路」や、天然ウルトラマリン(ラピス・ラズリ)を使用、光沢を持たせた「ヴァージナルの前に座る若い女」など、作品の脇には解説絵解きもあり、多くの鑑賞者が群がっていました。

**美術館入り口のポスター画は、「風俗画」(当時は、レンブラントに象徴される「宗教画」が欧州の主流でしたが、17世紀のオランダでは、英仏の影響がまだ届いておらず、独特のデルフト・スタイルが構築されたといいます。それで「風俗画」とカテゴライズされています)としてフェルメールの名を世に轟かせた「ワイングラスを持つ娘」です。

混雑しているとは聞いていましたが、当日券を求めて行列もできていました。オランダのハーグ近くにあるデルフトという小さな町に生まれたフェルメールはじめ、"デルフト画家"と呼ばれた作者らの、光を巧みに採り入れた作品が並びます。

フェルメールの死後、遺族らは作品を売るなどして、生前の借金を返済。今ほど大きく評価されなかったフェルメール作品に、すべてを補うことができず、一家は破産する運命をたどります。希少なフェルメール作品は、個人所蔵のものも少なくなく、今回の7点もメトロポリタン(NY)やロンドン・ナショナルギャラリー、スコットランド・ナショナルギャラリーなどから集められたというから驚かされます。

■東京都美術館【フェルメール展】の会期は、今年12月14日まで。
公式ホームページは、http://www.tbs.co.jp/vermeer/

posted by 千葉千枝子 at 00:00| 東京 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | 美術館・博物館・伝統芸能 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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