長年、ロングステイにまつわる連載等でご愛顧いただきました大人の旅の専門誌【羅針】(イカロス出版)も、この12月から体裁を変え、旅系ムックとしてテーマ別に季刊発行することになったのだそう。
その第一弾が、間もなく書店に並ぶイカロスムック【ハッピーロングステイ】(1524円+税)です。
ロングステイ唯一の専門雑誌として初代「rasin」がスタートしたのは、2003年6月のことでした。その前年よりロングステイマーケットの活動準備を始め、同年秋に処女作を発行した私にとりまして、ロングステイ市場を「ともに開拓した」という想いです。
とりわけ初期のころは読者からの反響も高く、お便りもたくさん頂戴いたしました。ここに御礼を申し上げます。
近ごろ感じることを綴ります。
未知なる情報、イメージ先行という従来の旅系雑誌の使命が、インターネットの登場により、虚無なものへと変化しています。紙媒体という権威あるものが、その力を失い始めたのは、スピード感のある無料で良質な情報がネット上に氾濫してからのこと。ネット上では、今や誰もが「専門家」です。
そうしたことから、私のような筆者をはじめ、紙媒体を扱われる編集者の方々は、その力量を試される時代を迎えているように感じます。何ごとにも線引きができる、プロフェッショナルな物の考え、取捨選択が求められており、単なるディスティネーションの紹介や、(たとえばロングステイで言えば)人物の取材記事だけでは、読者が物足りないのだろうと感じます。あくまでも"読者に向いた"新たなる切り口や表現手法を模索することが、求められているのだと私はおもうのです。スポンサーや、旅系でいうなれば観光局に向きっぱなしの情報は、読者に飽きられてしまう…、というのが実態のような気がいたします。
ラベル:ロングステイ
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