タイトルは【産業観光への取り組み―基本的考え方と国内外主要事例の紹介】。観光系のシンクタンク財団法人日本交通公社が発行したもので、横浜商科大学商学部、観光貿易学科教授・羽田耕治氏や、社会経済生産性本部研究主幹の丁野朗氏が執筆をしています。挿入画も多用し、わかりやすく日本の産業観光を紐解いています。
富岡製糸工場をはじめ、産業を活用した観光振興の事例が数多く掲載されており、あらためて日本のクラフトマンシップの偉大さを感じ入ることができます。着地型旅行商品の現場開発者などと話をしていると、(なるほど、こうした素材があっての地域振興なのだな)と関心を抱かせますが、系統だった書物を手にするのは初めてでしたから、大変勉強になりました。
大人の社会科見学――。商標登録の如何は別に、誰もが知的好奇心をくすぐられる分野であり、発展性の高い「新しい旅のカタチ」といえるでしょう。
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