2009年05月05日

ブダペスト・ヤーノシュ山【子供電車】

ハンガリーの首都ブダペストの取材記を、さかのぼって綴るなか、5月5日付、日経新聞の特集記事「世界この先」"見えてきたもの"に、ハンガリーの【バイナイ計画】がとりあげられました。

「首相の月給0.4円」という小見出し、自らの月給を1フォリントと定めた財政再建の意気込みを、記者はとてもわかりやすく表現します。フォリントの急落に関する報道に、遠い日本に暮らすわたしたちは何か悲惨さをイメージしますが、現地をみて、拍子ぬけするほどの平穏ぶりを感じました。幾多の歴史で窮地を乗り越えてきたハンガリアンは、まったく違う受けとめ方をしています。「過去にはもっとひどい時期もあった。開き直って出直すしかない」(同記事引用)とするコメントは、そのすべてを表現しています。この一文に、心揺り動かされました。

今日は「こどもの日」。そこで子どもをテーマに、風変わりなブダペスト鉄道の旅をお伝えします。
山の手ブダの西方に、標高527メートルの「ヤーノシュ山」というハイキングに絶好の小山が控えます。まずはアプト式の【登山鉄道】で終点まで。そこから乗り込めるのが、【子供鉄道】です。その名の通り、車掌や駅長、すべてが子ども。ガイドブックによると、「1951年ピオニール(社会主義体制下の青少年組織)により設立された」とあります。あどけない顔の少年、凛々しい少女が制服姿で任務につき、山の頂上付近へと汽笛を鳴らし導きます。

IMG_8585kodomo.JPG


**検札にきた、この男の子。うちの息子と同じ年のころかしら。絵葉書を売っていたので、喜んで買いました。ちなみに【子供電車】終点までの運賃は600フォリント。ポストカードは1セット280フォリント。可愛らしいミニチュアのSLがぶら下がるネックレスは240フォリント。いずれもスーベニア・ショップ(終点駅)で。

ハンガリーの公共交通機関がいかに発達しているか、その度合は、日本と比べものになりません。旧共産主義時代の遺産でもあります。モスクワ広場からトラムを乗り継ぎ、すべて列車で日帰り旅ができるブダペストの町。登山電車や子供電車の列車については、追記欄でお届けします。
posted by 千葉千枝子 at 00:00| 東京 ☔| Comment(0) | TrackBack(0) | 鉄道 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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