海外渡航自由化(1964年)から今年でちょうど45年。明日9月18日からの3日間、お台場にあります東京ビッグサイトで、世界旅行博が開催されます。10万人もの来場者数を見込む、年に一度の旅の祭典。今日はそれに先立ち【JATA国際観光会議】が、東京ビッグサイト会議棟にある国際会議場で開催されました。例年通り、おごそかに国歌斉唱からスタート。観光業界のトップ、経営者や代表らが一堂に会する貴重な場です。
今年の会議テーマは「アジアツーリズムの新しい潮流を検証」。日本という一枠を超え、アジアを単位とした大交流の時代へと、驚くほど速いスピードで変化を遂げていることをうかがわせます。
三部構成で、5時間半に及んだ今年の会議。基調パネルディスカッションでは、パネリストのおひとり観光庁の本保芳明長官が、本日登庁された前原誠司・新国交相の興味深いコメントを披露。今後注力する政策のひとつに、「観光政策の強化」を掲げられたのだそう。「外客誘致に知恵を絞ろう(前原大臣)」と仰られたそうです。心強いご発言ですね。
さて、第二部の航空プレゼンテーションでは、今後のオープンスカイ協定やアジアゲートウェイ構想の進捗などについて、これまた興味深いお話を。
さらに第三部では、実務者によるパネルディスカッションが。マレーシア、中国を代表する旅行会社・ランオペ、日本最大のホールセラー"JTBワールドバケーションズ"の北島文幸社長と、少量高品質の商品で知られる"STワールドグループ"鹿島義範代表がご登壇され、急拡大するアジア市場について活発な意見が交わされました。
特に興味深かったのは、パッケージツアー"安売り"の問題点。マスマーケットの今後の行方や適正価格を無視する乱売に警鐘を鳴らすと同時に、"安売りにも打って出た"ことがあるJTBに白羽の矢が立ちました。
「確かに安売りをしました、反省しています。しかし、今ここで撤退宣言をします(北島氏)」のお声に、会場はどよめきました。(ちなみに昨今の低価格競争は、消費者にとっては一見喜ばしいことですが、弊害が渦巻いています。サービスの低下を招くばかりでなく、観光事業者自らの首を締める結果に。例えば、航空会社の破たんにも一因したといわれています。結局は、我々の税金が救済に使われるという悪循環を引き起こします。
会場をレセプションホールに移し、エジプト大使館協賛で催されたJATA夕食会の席上。北島社長と鹿島代表、そして私の三人で、例の爆弾発言を話題に、大いに盛り上がりました(アドリブだったそうです、流石…)。これが旅の世界の醍醐味です。
今年の旅行博、テーマは「旅のチカラ」です。最終日(9月20日)には、あの「深夜特急」や「旅する力」の著者・沢木耕太郎さんをゲストにお招きして、トークショーも開かれます。
本日のコングレス冒頭、開会の辞を述べられたJATA日本旅行業協会・金井会長が、私たちの果たすべき役割を、「旅の魅力を磨きあげること」と仰いました。
"旅を磨く"とは、「人々が抱く"旅への熱き思い"を点火させ、燃焼させること(金井氏)」。まさに自分自身の活動こそ、その一念に尽きます。旅を磨くのです!
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