2009年11月26日

日経一面【JTB、国内200店閉鎖】の記事を解説

JALの企業年金問題についてブログで詳しく解説をしようと考えていた矢先、日経朝刊の一面トップで報じられた「JTB、国内200店舗閉鎖」の見出し文字。私のところへも朝早くから、連絡や問い合わせが相次ぎました。間もなく創業百周年を迎えるJTB。百年史の編纂や記念事業についてご担当者と酒宴を囲んだ翌朝の出来事でしたから、まさに時代の変曲点を感じます。

ネット専業の旅行会社が隆盛を極めるなか、旅行業はリアル店舗のみならず、旧来のビジネスモデルが限界を迎えています。しかし、収益構造の転換のなかで、一番危惧するのは情報の質ではないでしょうか。玉石混交のクチコミが、ネット世界で権威となることはけっしてないでしょうが、本当の意味でのプロフェッショナルの育成=旅の仕事の人材育成が難しい時代を迎えているのだということを、如実に語っているようにおもいます。ネットの効果で"造られた"似非のプロではなく、現場を知ってお客様の立場に立った仕事をリアルに行った経験者こそが、今の旅行業経営者の実像です。次世紀の旅行業の行く末が気になります。





今回のJTBにおける構造転換やリストラクチャリングは、今に始まったことではなく、私は200店舗でも、まだ少ないと感じています。実相は、そう甘いものではなく、それも速効性が求められる時代。

すでに200名の早期退職制度を導入したKNT近畿日本ツーリストでは、今回、192名の応募者がいたと聞いていますが、人員削減は、今の日本の大手旅行会社において、避けては通れない選択肢のひとつです。旅行業界に限らず、「すべてが変わった」と経済記者の皆さんも、この一年を振り返ります。変化の時代を、一緒に泳ぎ切りましょうと、業界に対して強くエールを送りたく思います。
ラベル:旅行業
posted by 千葉千枝子 at 00:00| 東京 ☀| Comment(0) | TrackBack(1) | 観光業界ニュース・最新事情 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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