「海外ロングステイ」を著述のテーマに、長年、追いかけてきました。そのなかで、何より嬉しいのは取材などでご縁ができた方々からの現地近況を伝えるお便り。
先日も、マレーシアに暮らす日本人セカンドホーマーのあるご婦人から、一冊の会報誌とお手紙が届きました。趣味だったゴルフを、マレーシアに移り住んでから本格的に極め、ついに昨年、メンバーシップのゴルフクラブ【Monterez Golf & Country Club】における大会で、チャンピオンズ・チャンピオンに輝いたのだそう。ご覧ください!会報誌の表紙には、トロフィーを手に素敵な笑顔。ご優勝、本当におめでとうございます。
ちなみに"セカンドホーマー"とは…。マレーシアでは、長期滞在向けの退職者査証を「マレーシア・マイ・セカンドホーム・プログラム」と呼んで、外国人の長期滞在者誘致を積極的にはかってきました。ですから、こうしたビザを取得してマレーシアに暮らすひとたちを、私たちはセカンドホーマーと呼んでいます。
ところで観光学の世界では、こうした長期滞在者、二地域以上の居住形態を"セカンドホーム・ツーリズム"というくくりにされる先生もいらっしゃいます。
でも少し、違和感があるような、奇妙なくくりと感じています。
2nd home=直訳すれば別荘・別宅。こうした"物件"的な意味合いではなく、ライフスタイルとしてのロングステイや海外移住を、観光行動の延長線上に位置づけるべきではないかと、私は考えているからです。
旅と暮らしに大きなボーダーがない点で、滞在者の方たちは実に多様性を帯びています。ステイヤー、セカンドホーマーの皆さんは、(例えば海外不動産などの)所有を目的に滞在しているとは限りません。もっとニッチにくくろうとされているのか、それとも近ごろのニューツーリズム全盛にあり、商標登録されている"ロングステイ"を忌みしてカタカナ表記を、あえてなされたのかもしれません。
いずれにしてもマレーシアに限っていえば、"セカンドホーマー"という言葉が政府や滞在実践者によって築かれた、根づいた言葉であることに違いはありません。マレーシアのセカンドホーマーの皆さん、がんばって!
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