
月ごとに演目も異なりますが、昼の部(午前11時開演)と夜の部(午後4時半開演)とでも内容が異なり、朝から終日観るひともいるとか。当日券を買い求めるファンも多く、平日の月曜日というのに相当な混みようで、お席は満席でした。
夜の部だけでも五時間近い上演ですから、観る側・演じる側ともに大変な長さです。幕間は20〜30分程度しかないので、通路や土産物店は賑わい、女性トイレは長蛇の列をなしていました。

歌舞伎は難しく思われがちですが、以前に比べ、台詞にも口語調が増えたようです。とはいえ、大佛次郎や近松門左衛門といった古典歌舞伎は、やはり【筋書】(あらすじなどが掲載されている冊子を「筋書」といい、一部1200円で販売されています)がないと、理解できない場面も。

第一幕、近松門左衛門作「傾城反魂香」
第二幕、上:「保名」 下:「藤娘」
第三幕、河竹黙阿弥作「黒手組曲輪達引」
上演中の撮影は禁止されていますが、幕間や通路はOK。みてください、この混みよう……。

なかでも、市川海老蔵が舞う「藤娘」は、とりわけ妖艶で、舞台装置や衣装も華々しく素晴らしいものでした。
また第三幕、不忍池の冒頭シーンでは、いきなり「矢ガモ」が登場。海老蔵扮する牛若伝次の登場で、入れあげていた遊女・白玉に裏切られ、池に突き落とされた権九郎(菊五郎)が、恨みつらみを語りながら矢ガモの“着ぐるみ”で登場するシーンでは、スターウォーズのテーマ曲が流れ、会場は騒然。

親しみやすい現代歌舞伎に触れたのは私も初めて。若い人や外国人もちらほら(といっても、やはりご高齢者が多いですね)今回の観劇で、「また、あらたな楽しみをみつけた!」という感じで大満足。
着付けは師範の腕前ですが、なかなか袖を通す機会もなく、今回、久しぶりに袖を通しました。場内には、お着物の女性も多く見受けました。お年を召されたご婦人の、さりげない着姿は、とくに印象的です。和装小物などを、売店で土産に買って帰路につきました。
■歌舞伎座の公式ホームページは、http://www.kabuki-za.co.jp
■松竹ホームページは、http://www.shochiku.co.jp
■チケットWeb松竹(パソコンから)は、http://www1.ticket-web-shochiku.com/p/
観劇料は、1等席15,000円、2等席11,000円、3階A席4,200円、3階B席2,500円、1階桟敷席17,000円。駐車場有。
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