民泊です。それも大人の民泊。私にとって国内初めての民泊体験でもありました。
沖縄県糸満市を舞台に、県の実証事業【沖縄の食のルーツをめぐる旅】のモニターツアーが実施されました。私を含め11人のご参加者の皆さんとお会いしたのは、行程2日目の、日もまだ昇りきらない朝6時でした。私だけ、仕事の都合で1日遅れで参加させていただいたもので、ツアーの様子は、追って少しずつご報告します。
今回、何より感動したのが、この民泊です。まずは私の、“沖縄のお母さん”になってくださいました里美さんと共同調理をしました。抜群の料理上手で、知りたかった沖縄の家庭料理の味が、すっかり知れて、もう感激です!!!
大切に大切に、根気よく育まれた沖縄・民泊の制度。本土の修学旅行生を数多く、受け入れています。ちなみに今、政府が進める規制緩和で、このところ報道が相次いでいる、空き家・空き室利用の「民泊」とは、若干ニュアンスが異なります。
従来の民泊、本当の民泊とは、消防法や食品衛生法、浄化槽などの一定の要件をきちんとクリアした、ホストがいてのホームステイ型、農漁家のお宅や一般家庭に滞在するスタイルを、私たち観光関係者らは「民泊」と呼んできました。こちらのお宅、里美さんのおうちも、きちんと旅館業法上の簡易宿所の認可をとられています。凄いでしょう!? 一般のご家庭ですよ。
出来上がった沖縄家庭料理の数々。学生受け入れには、大量にお料理をこしらえるのだそうで、このようなメニューに、おそらく収益はほとんどなく、持ち出しなのだろうとおもいます。
私が感動したのは、単なる共同調理だとか一般家庭に宿泊した、といった話ではなく、現地の人との触れあい・語り合いでした。お母さん(里美さん)とは夜遅くまで、そして朝は早くから、キッチンに立ちながら、珈琲を飲みながら、家族のことや人生のこと、民泊についてなどをつとつと語り合いました。何より、歌三線(沖縄では、ただ三線を弾くだけ、速く弾くだけでは認めてもらえず、情念のこもった歌をともなってこその三線上手だそうで、それを歌三線(うた・さんしん)と言うのだそうです)で、もう私、涙がうるうるです。修学旅行生とのお別れのときも涙をこぼされるのだそうですが、今回も里美さん、涙で私たちとの別れを惜しんでくださって、お互いが涙ぐんでしまいました。これが沖縄の素晴らしいところなんだと、あらためて実感しました。人が優しい!
私また、ぜひ次回は、息子たちに体験してもらいたいなと感じて帰京しました。里美さんの歌三線をビデオに撮ってきたのですが、三線を習いたいと言っている息子もインスパイアされたようです。
今回は、浦安在住の小6のお嬢さんとお母様の母娘も、里美さん宅にご一緒でした。お嬢さんがハマったのは、三線と、そしてペットボトルの蓋で創るエイサー太鼓ストラップ。なかに入れる魔除けのお塩といい、すべてが手作りのお土産で、そうした手仕事グッズも、学生さんたちのために用意されていました。
糸満市の民泊は、糸満市観光協会が相談に乗ってくれます。ご担当者の方、そして受け入れご家庭のご努力と熱意が伝わりました。観光協会のホームページから、民泊概要がわかります。ぜひ、ご覧になってみてください。
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