新型コロナウィルスの感染拡大は、私たちの暮らしを一変させました。
それは社会活動のすべてを変え、日本の、そして世界の経済を大きく後退させました。
これまでブログの更新を控えておりました。
3月下旬、日本記者クラブでのNPO理事会を開催して以降、すべての会合、出張、交際を断ち、
大学での会議以外は多くの時間を自宅で費やすようになっています。
出版助成金にかかる書籍の執筆が遅れておりましたので、
今、この機会をチャンスと捉え、粛々と筆を進めています。
本務校の淑徳大学での対面授業は連休明けからを予定し、兼任の中央大学は前期閉講となりました。今夏の海外インターンシップは厳しいとの判断です。学生たちの教育の機会を担保するために、また、安全安心を確保するために、私たちは一生懸命、知恵を絞っています。
本務校では、幹部での会議が今日も予定されています。今日を機に、また、少しずつ情報発信をしてまいります。
さて、皆さんがご存じの通り、観光産業は壊滅的な状況にあります。
クルーズ船に始まり、屋形船、観光バス・タクシー、ホテル、航空、そして旅行会社。
当然ながら外食産業や流通小売、製造業に至るまで、見るに堪えない大きな打撃を受けています。
運輸は、旅客Passengerと貨物Cargoで成り立っています。観光と物流は表裏一体です。
ヒトとモノの往来がこれほどまでに止まった経験は、戦争や疫病を経験していない私たち世代にとっては不気味でもあり、不安です。
予想だにしないことでした。
振り返ってみると、これまでのインバウンド政策のひずみも大きく見えてきました。
あとわずかで4000万人の政府目標達成でした。ですが、いったいなぜ、この目標数値が掲げられたのでしょうか。
直近の記事にも書きましたが、査証緩和と発給対象地域の拡大を行い、観光予算を積み増してプロモーションを展開し、航空路線を拡充してバース(岸壁)の整備を急ぎました。外国人観光客にとって日本というデスティネーションの魅力は、バリューフォーマネーです。増えて当然です。頭数を追う政策でした。
その結果、観光の産業空洞化を招きました。内需はそう、伸びてこなかったのです。
今、私たちは大局にいるのだとおもいます。
生産活動を停めることなく、テレワークやワーケーションで、やれることを精一杯やる。それが今、与えられた時間だと考えます。
観光産業の回復は、そうすぐには訪れません。この業界には、タイムラグがあるからです。実経済から遅れて回復します。
相当の体力と忍耐力を要する時代に入りました。
遠からず少なからず、この観光の世界に身を置くものとして、観光や交流をドメインとして経済活動を行う一員として、この次の時代の観光政策について、真剣に考え直すべきときを迎えているのだとおもいます。
ラベル:コロナウイルス
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