
長きに渡る取材期間のなかで、実名入りでご登場いただきました30人近い方々を含めると、ゆうに100人を超える業界関係者に、話を伺いながら作り上げてまいりました。
多くの叱咤激励を頂戴しまして、学ぶことの多かった3年間です。皆さんの励ましがあったからこそ、長い執筆道程を、無事、乗り越えることができました。この場を借りて、御礼申し上げます。
旅行業という枠組みを超え、時代はまさに次世代日本の基幹産業となるべく「観光業」へと移行しています。そうした観点で、自分スタイルで、単なる企業紹介に留まらない、大枠をとらえた綴りとなりました。
今回、私にとりまして「初のビジネス書に挑戦」として取り組んで参りましたが、その実「(書店にある)旅行ガイドブックの棚から飛び出たい」という著者としての強い想いがありました。ここ数年、ロングステイを中心に著述をして参りましたが、海外旅行や海外暮らしを集める書棚に埋没する自分の作を、「もっと違う棚で、ひとりでも多くの方の目に触れてもらいたい」とする願いがありました。
当然、クオリティーが問われることですから、慎重を期するあまり、筆が重くなったことは否めません。東洋経済新報社の皆様には、本当にお世話になり、感謝するばかりです。
ソニーやホンダ、アサヒビールなど、モノづくり大国日本を象徴するかの企業本を、今までよく目にしてきました。また、ホテルでいうホスピタリティ精神やブランド力、リクルート出身者らによるベンチャーの先駆的な企業紹介本は複数あれど、旅行会社にスポットをあてた一冊が現存しないことに、常々、違和感を抱いていたのです。これまでに、書く人、書けるひとがいなかったのだろう。それが今回、筆を執るにいたった動機でした。
「旅行業」という旧来の枠組みを超え、「ツーリズム産業」というひとつのインダストリーに押し上げるべく、横断的な組織作り、活動を推進し始めた今。次世代日本の基幹産業として、注目されるべき「観光業」にスポットをあてると同時に、この業界に従事しているひとだけでなく、すべての企業人、新規事業開発者たちにお読みいただきたい一冊に仕上げることに腐心いたしました。ぜひ、お読みになってみてください。
「JTB 旅をみがく現場力」より一部、抜粋
80年代後半のバブル絶頂期にも、「感性」の重要性が盛んに叫ばれた。(一部、省略)だからこそ、旅の仕事には、優れた「バランス感覚」と恋愛的な「感性」が求められる。なぜなら、「旅」は出会いと別れの繰り返しだといわれ、男女の恋愛のように、強く印象に残る。相手が何を求め、どのようなサービスを提供されれば喜ぶのかを、常に考えながらビジネスに転化していく必要があるのだ。
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