2008年05月21日

ベルヒテスガーデン【ケールシュタインハウス】

ドイツの小都市【ベルヒテスガーデン】Berchtesgaden 近郊の一番の見どころといえば、アドルフ・ヒトラーの山荘【ケールシュタインハウス】、別名イーグルズ・ネストEagle's Nest(鷲の巣)です。 **トンネル(隧道)の真上、山頂に、小さくみえるのがイーグルズ・ネスト
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標高1834メートルものケールシュタイン山頂に、カンファレンスルームやキッチン、ティールームなどを配した巨大別荘を、ヒトラーがわずか12ヵ月で建設させたというから、驚かされます。独裁者の力とは、無理を可能にしてしまうものなのでしょう。
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070eagle.JPGなんといっても、このあと訪問したオーストリアはインスブルックに、昨年オープンしたケーブルカー、"ノルトパーク" NordPark の山腹駅・ゼーグルーベ Seegrubeからも見渡せる高さです、隣国ですよ。「標榜する」とは、こういうことを指すのではないかと感じました。

冬は雪深く、偵察中の英軍エアフォースにも見つかることはなかったことから、大戦中の爆撃を免れ、現代に至る数少ないナチの残像。その当時のままを今も残し、一般公開されています。
**雪が残る戸外に佇む十字架が、1834mをさしている(画像右)

内部には、ヒトラー50歳の誕生日に、ムッソリーニから贈られたというマーブルの暖炉や木製テーブルがそのままに。そして、当時、床に敷かれたカーペットは、「日本のヒロヒトから贈られたもの」だったそうで、ガイドのハイジは沈痛な面持ち。
窓の外には、先ほど遊覧したケーニヒス湖が、まるでミニチュアのように遠方に見えます。何しろ、360度の展望が可能なのです。

059haus.JPG**(画像左)イーグズ・ネストからケーニヒス湖を望む

ケールシュタインハウスの見学は、毎年、雪が解ける5月中旬から、10月末ごろまで可能です。今年は、5月10日からオープンということで、私たちが訪ねたのが15日でしたから、本当にラッキーでした。

一般の自動車やトランスポーテーションの車両は、麓のパーキングに。見学者は、そこで専用バスに乗り換えて、つづら折りの山道を揺られ、バス・アライバル・ゾーンで下車します。下車地がちょうど展望台になっているのですが、そこからさらに岩山、まさに頭上に、このイーグルズ・ネストが建っているの(見上げる、という角度)。

086eagle.JPG **こちらが展望台に到着した専用バス

全長124メートルのひんやりしたトンネルを抜けると、そこにはエレベーターホールが。
内部は金張りで、巨大なエレベーターが一基。撮影禁止だったので、公開できませんが、そのエレベーターで、さらに124メートル、今度は上昇するのです。これ、みんな、当時のまま!!

060haiji.JPG 山荘内には、当時の貴重な映像や写真、記事の切り抜きなどが展示されています。生涯独身を通そうとしたヒトラーですが、最後の愛人であり、死の直前に結婚をしたと伝わるエヴァ・ブラウンの、美しい写真も飾られていました。

066haus.JPG山の麓に近ごろオープンしたインターコンチネンタルホテルのあたりは、エヴァを住まわせていた館だったそうで、ヒトラーは毎日、彼女を訪ねたといいます。

イーグルズ・ネスト。
ヒトラーを英雄視すること、そうした行為自体が、ドイツの法律で固く禁じられています。この暗黒の時代の、ある意味"生き証人"ともいえる歴史建造物の見学を、次回の訪独で、ぜひ実現させてください。


■【ケールシュタインハウス】見学、専用バスとエレベーター込みの料金は、こちらのホームページに掲載されています。日本の旅行会社で申込の場合、ミュンヘン発着のオプショナルツアーが催行されているので、確認してください。





ケールシュタインハウスの中には、きちんとしたレストランもあります。店内ばかりでなく、天気のよい日は戸外でも食べられるよう椅子テーブルがしつられてあるのです。
このランチプレート、意外と美味しく、ビールもすすみました。

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posted by 千葉千枝子 at 00:00| 東京 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | 世界の名所・旧跡・お城 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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